新年度もはじまりいかがお過ごしでしょうか。コロナ禍となって早1年。
毎月開催していたイベントも開催できなくなり、昨年度はYouTubeでの動画配信などを実施しましたが、やはり生のお客様の反応を見られないのは、さびしいものです。
しかしそんなことばかりいってもいられないので、文学館だよりを再開させようということになりました。Twitterと違い不定期(と言っておきます苦笑)になるかと思いますが、こちらもお読みいただければ幸いです。
さてタイトルにしました志賀直哉「流行感冒」。志賀が我孫子在住時に、我孫子を舞台に1919(大正8)年発表の作品です。今回本木雅弘さん主演でドラマ化されることになりました。いまから100年前はスペイン風邪(インフルエンザ)の大流行でした。あの頃の志賀はどのように暮らしていたのか。作品を一部引用します。
「女中を町へ使(つかい)にやるような場合にも愚図々々店先で話し込んだりせぬように、喧(やかま)しくいつた。女中達も衛生思想からではなしに、我々の騒ぎ方に釣り込まれて、恐ろしがつている風だつた」
現在のコロナ禍でも似たような事を想わずにはいられませんね。 しかし一番気になっているのはこれです。
「流行性の感冒が我孫子の町にもはやつて来た。」
原作ではしっかりと「我孫子」と書かれています。 ということで今回志賀直哉「流行感冒」ゆかりの地マップというものを作成しました。
現在では区画整理などもあってわかりづらいところもありますが、お散歩の参考にしていただければと思います。
こちらのページからダウンロードできます。
4月10日21時、NHKBSプレミアムで放送です。 https://www.nhk.jp/p/ts/DGZ2952N76/
追伸
主演の本木雅弘さんといえばやはり周防正行監督の「シコふんじゃった。」(1992)のイメージ。「おくりびと」や「日本のいちばん長い日」なども印象的ですが、やはりあのコミカルかつ素直な感じが好きです。このくらいはここに書いても許してもらえるかな・・・。
(T.I)